女性が受け取った雇用保険の受給資格者証。失業手当の給付日数が120日になっている(画像の一部を加工しています)
女性が受け取った雇用保険の受給資格者証。失業手当の給付日数が120日になっている(画像の一部を加工しています)

 「十数年前の一時期、知らないうちに雇用保険が未加入になっていたせいで、失業手当が減りました」。本紙「あなたの特命取材班」に福岡県内の女性(57)から憤りの声が届いた。20年以上続けた仕事で「元職場のミスのはずなのに、取りあってもらえなかった」という。加入期間の長さに応じ、支給される失業手当の金額が決まる雇用保険。加入漏れの救済措置の対象は判明から過去2年以内に限られており、識者は「ルール改正の必要がある」と指摘する。(西日本新聞社)

■「さかのぼって加入」判明2年まで

 女性は2003年3月~23年8月、福岡市に本部を置く学校法人でパート社員として勤務。従業員を雇用保険に加入させる義務が雇い主に生じる「週20時間以上の労働」をしていた。

女性が受け取った雇用保険の受給資格者証。失業手当の給付日数が120日になっている(画像の一部を加工しています)