記事特集
四月に神戸東部新都心(HAT神戸)に開設される兵庫県こころのケアセンターが、教師や看護師、児童福祉司など職種ごとの「心のケア」研修を六月から始める。自然災害や事故などでケアが必要とされるケースが増える中、初期対応できる人材を養成。年間千人の受け入れを目指す。子どもやお年寄りなどケアの対象が異なる職種ごとにカリキュラムを用意する研修は全国でも珍しく、現場実態に合った手法を学んでもらう。
センターは、阪神・淡路大震災の経験から、心的外傷後ストレス障害(PTSD)やトラウマ(心的外傷)などの研究や人材養成を行う全国初の拠点施設として四月一日に開設される。研究員は医師や臨床心理士など八人。
兵庫県によると、研修は人材養成事業の一環として実施。児童虐待や高齢者虐待、自然災害や事故などケアが必要な相手や事例によって手法が異なるため、より現場に即した内容で研修を行うことにした。
具体的には、福祉や医療、学校、警察、消防などで働く人ごとの研修カリキュラムを策定。二〇〇四年度は県内の七百-八百人を対象に一-三日間のコースを開く計画で、二年目となる〇五年度からは全国的に参加を呼びかけ、カリキュラムやコースの充実も図る。
県は「本格的なケアは専門家が行うが、それぞれの現場で初期のケア対応ができる人を多く養成していきたい」としており、四月の開設以降、具体的な内容を研究員らで検討する。
同センターは開設に先駆け、三月二十八日に開設記念式典や記念シンポジウムを開く。
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