記事特集
災害や犯罪被害などのトラウマ(心的外傷)やPTSD(心的外傷後ストレス障害)の専門的医療機関「兵庫県こころのケアセンター付属診療所・相談室」が一日、オープンした。阪神・淡路大震災後の心のケアをめぐる調査、研究の成果を生かし、治療にあたる。
同センター(神戸市中央区脇浜海岸通一)は、PTSDなど心のケアをめぐる研究や人材育成に取り組む全国初の拠点施設。専門的医療機関も全国初という。
災害や事件、事故、犯罪被害、虐待などによるトラウマやPTSDなどに幅広く対応。まず、相談室が対応し、必要な場合に診療所が治療する。
相談室のスタッフは、臨床心理士やケースワーカー、保健師で、診療所では医師五人(常勤三人、非常勤二人)らが対応。医師はいずれも同センター研究員などを兼ねる専門家で、診療所・相談室は、プライバシーに配慮した構造となっている。
診療所長の加藤寛医師は、震災後に開設された「旧こころのケアセンター」「こころのケア研究所」(いずれも閉鎖)で被災者や犯罪被害者らの心のケアや調査、研究にあたってきた。
しかし、両施設とも診療はしておらず、専門的医療機関の必要性を訴えてきた。
「被害を受けた人は体験を話すことに消極的。時間をかけて治療にあたりたい」と加藤さんは話している。
完全予約制。関係機関からの紹介がのぞましい。兵庫県こころのケアセンター付属診療所・相談室TEL078・200・3010(内線321、322)
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