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碑は語る 震災10年

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屋根から落ちた煙突。地震の破壊力を今に伝える=神戸市中央区、萌黄の館
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屋根から落ちた煙突。地震の破壊力を今に伝える=神戸市中央区、萌黄の館

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 風見鶏の館を背景に、観光客が笑顔でポーズをとる。ベンチに座り、画用紙に絵筆を走らせる市民…。神戸・北野町の異人館街は、穏やかな雰囲気に包まれていた。

 萌黄の館の二階テラスに上がった。柔らかい日差しが注ぎ、窓一面に神戸港の風景が広がる。眼下には、震災後、再建されたビルが並んでいる。

 異人館街も震災で大きな被害を受けた。煙突が落ち、外壁はひび割れ、崩れた。室内の調度品も散らばった。萌黄の館も半壊。屋根の赤れんがの煙突が庭に落下、地面に突き刺さった。

 煙突は、落ちた場所にそのまま残されている。屋根からもぎ取り、地面にたたきつけた地震の巨大な力が迫ってくる。華やいだ異人館街に異彩を放つように。

 日曜日。ガイドボランティアの十河英雄さん(77)=神戸市兵庫区=が北野町広場で観光客を迎える。震災前から続ける。「美しい街並みを取り戻すことができました」と喜ぶ。一方で、萌黄の館を訪れる観光客に「庭の煙突も見て行ってください」と声を掛けることを忘れない。

 「水さえ出れば、長田があれほど燃えることはなかった。揺れだけで犠牲者が出たんじゃありません」。当時の様子を観光客に語り伝える。

 混乱の中、十河さんはガイドボランティアを一時休んでいたが、六年ほど前から再開した。

 「義援金、支援物資、ボランティア…。大勢の人にお世話になった。もてなしの心で観光客を迎えたい」

 煙突のモニュメントの上に、少しだけ盛った土から若芽が伸びている。小さいが、力強い生命力が伝わってきた。

(記事・中部 剛、写真・神子素慎一)

2004/12/23

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