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碑は語る 震災10年

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菅原市場の有志が再建したスーパーの前。寅さんは人々の胸に生き続ける=神戸市長田区菅原通4
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菅原市場の有志が再建したスーパーの前。寅さんは人々の胸に生き続ける=神戸市長田区菅原通4

  • 菅原市場の有志が再建したスーパーの前。寅さんは人々の胸に生き続ける=神戸市長田区菅原通4

菅原市場の有志が再建したスーパーの前。寅さんは人々の胸に生き続ける=神戸市長田区菅原通4

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 仮設店舗で営業する菅原市場を、寅さんが訪れた。再会を喜ぶ人々が集まり、笑顔の輪が広がる-。映画「男はつらいよ-寅次郎紅の花」の撮影から九年余り。ロケ地には、寅さんと山田洋次監督の写真パネルをあしらった記念碑が残る。

 石倉泰三さん(52)、悦子さん(55)夫妻は、ロケ誘致決定の知らせを聞いたときの感動をはっきりと覚えている。

 泰三さんが代表を務める障害者の共働作業所「くららべーかりー」。店があった神戸市長田区水笠通の市場は震災で倒壊したが、メンバーは全員無事だった。間もなく活動を再開し、焼きたてのパンを道行く人たちに振る舞った。が、区画整理による立ち退きの可能性など難しい問題も浮上する。最も「笑いに飢えた」時期に、寅さんは長田にやってきた。

 悦子さんは店の活動をつづった手紙を山田監督に送った。「頑張っていますよ」と伝えたかったからだ。ところが、この手紙がきっかけで「くらら」をモデルにしたパン屋が映画に登場することに。その名も「イシクラベーカリー」。映画の中で再建された店を訪れた寅さんは「きれいな店ができたじゃないか」とつぶやいた。何よりも励みになる言葉だった。

 旅先でさまざまな人に出会い、仲良くなり、世話になる寅さん。この十年、泰三さんは自らの活動をその生き方に重ね、他の作業所や地域との交流を続けてきた。一九九九年、店は同区三番町に移転。開け放たれた入り口からは、地域の人たちが自由に出入りする。

 ふと、彼らに交じり、あの人が、人懐っこい、四角い顔をひょっこりのぞかせた気がした。

(記事・中川佳男、写真・三浦拓也)

2005/1/15

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