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碑は語る 震災10年

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焦土の中で残ったキリスト像。ベトナム難民の信者が母国から取り寄せたという=神戸市長田区海運町3、カトリック鷹取教会
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焦土の中で残ったキリスト像。ベトナム難民の信者が母国から取り寄せたという=神戸市長田区海運町3、カトリック鷹取教会

  • 焦土の中で残ったキリスト像。ベトナム難民の信者が母国から取り寄せたという=神戸市長田区海運町3、カトリック鷹取教会

焦土の中で残ったキリスト像。ベトナム難民の信者が母国から取り寄せたという=神戸市長田区海運町3、カトリック鷹取教会

焦土の中で残ったキリスト像。ベトナム難民の信者が母国から取り寄せたという=神戸市長田区海運町3、カトリック鷹取教会

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 にぎやかなイラストが描かれた外壁とプレハブ小屋-。ここが教会だと気付くには少し時間が必要かもしれない。敷地の中央あたりに、焼失を免れたキリスト像が、ぽつんと立っている。

 神戸市長田区、カトリック鷹取教会。在住外国人への情報発信を目的に震災後に生まれた多言語放送局をはじめ、多様なグループの活動拠点として知られる。掲げるテーマは「多文化共生」だ。

 文化や言語の違いを乗り越え、支え合って生きる-。そんな多文化共生を考える集いが今年一月、神戸市長田区内であった。ただし、こちらは同じ外国人でも「在住」ではなく、コミュニティーを持たない「留学生」が主役。参加した中国・上海からの留学生、郭蓉(かくよう)さん(34)は、来日五年目、大学生のときに震災を経験した。

 幸い、住んでいたアパートは倒壊を免れた。母国の両親に電話で無事を伝えたが、間もなく電話が不通になった。「避難所は許可がないと入れないと思っていたし、学部生の私には大学にも頼れる人はいない。本当に独りぼっちでした」

 「日本で学ぶ夢をあきらめて帰国しようか」。そんな考えも浮かんだが、手を差し伸べたのは、近所の人々だった。遠慮する郭さんに代わって配給物資を確保してくれた女性がいた。銭湯の順番待ちの間に前後の人たちと会話が生まれた。

 「共生とは、日常会話など小さなことの積み重ねではないでしょうか」。郭さんは言った。「多文化共生」。口に出すと難しそうな響きだが、肩ひじ張らずに、できることから-。そういえば、キリスト像もどこかリラックスしたような表情に見える。

(記事・中川佳男、写真・三浦拓也)

2005/2/17

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