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1995年の阪神・淡路大震災で被災中小企業に地元自治体が低利で融資した「緊急災害復旧資金融資」の残高が、昨年12月末時点で、1673件(昨年3月末比14・6%減)、118億9400万円(同14・8%減)に上ることが、県信用保証協会の調べで分かった。2012年に返済期限を迎えるが、二重ローンを抱える融資先もあり、同協会では「条件変更も含め、弾力的に対応する」としている。
同融資は、県や神戸市などが95年2~8月に金融機関を通じて実施。同協会の保証を条件に、上限5千万円を年利2・4~3%程度で貸し出し、融資は4万7011件、5421億7900万円に達した。昨年末時点では件数で3・6%、金額で2・2%が残る。
当初、同融資の期間は10年以内(据え置き3年以内)で返済期限は2005年だったが、復旧の遅れや不況などに対応し、据え置き期間を含めて最終的に7年延長した。そのため完済の期限は2012年となっている。
一方、同融資を受けた企業が破綻した場合などに同協会が返済を肩代わりする「代位弁済」は昨年末までで、6854件、524億4200万円となった。
代位弁済の業種別内訳は、被害の大きな地域に多かった卸売り▽小売り▽建設▽飲食店▽ゴム・プラスチック(ケミカルシューズを含む)-が全体の約7割を占める。
同協会では「融資先の実情に応じて、毎月の返済額を減らすなどの条件変更や、返済期間を事実上延長できる借り換えなどにも対応したい」としている。(松井 元)
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