■明石南2-1神戸鈴蘭台 五回2死二塁の勝ち越し機で明石南の吉松主将に打席が回った。相手内野陣は下がり気味。低い打球を狙って、内角高めの直球をたたくと、右中間にぽとりと落ちる二塁打に。一回の先制打も含めて全得点をもたらした背番号1は「きょうはバットで貢献したかった」と声を弾ませた。 初戦は投手で主役になった。左腕は2回戦で16三振を奪って淳心打線を完封。続く柏原戦は2年生沢井が同じく9回無失点で、刺激を受けてこの4回戦に臨んだが振るわなかった。制球が優れず、3回5安打1失点。四回から一塁手の沢井と入れ替わった。 だがリーダーはここから輝いた。直後、相手の好機でショート樽田からの難しい送球を好捕。五回は打で結果を残すと、九回のピンチでは伝令山村と集ったナインを「こういう場面で野球をするためにやってきた。楽しもう」と励まし、逃げ切りを後押しした。 次の相手は決まっていないが、吉松は「どこがきても明南らしく粘り強く戦う」ときっぱり。1979年の優勝以降の最高成績は、坂口監督が現役だった98年や2016年などの8強。頼れるキャプテンが先導するチームは臆せず5回戦に乗り込む。(初鹿野俊) 【兵庫大会特集ページ】試合速報や勝ち上がり表、写真集