「江井島の海を表現した」というスープやパスタを前に笑顔の足立洋平さん=明石市大久保町江井島
「江井島の海を表現した」というスープやパスタを前に笑顔の足立洋平さん=明石市大久保町江井島

■地元の素材、だし取りにこだわり

 味の決め手は「だし」。近くの海で取れた魚介類や自分で育てた野菜を使い、素材によって火を入れる温度や時間を変える。例えばタコは、最初に表面だけさっと火を通して臭みを取ってから冷まし、仕上げに再び加熱することで、うまみをじっくりと引き出す。

 明石市大久保町江井島の山陽電鉄江井ケ島駅前で、創作スープの店「SoupDeli eino(スープデリ エイノ)」を営む足立洋平さん(37)の日課だ。

 だしのうまみをベースに、地元の老舗酒蔵で昔ながらの手法で作られた酒かすを使う「タコと酒かすのチャウダー」は看板商品になった。スープに濃厚な香りが自慢の明石ノリを組み合わせてパスタにするなど、料理にはなるべくまちの恵みを注ぎ込む。「僕の作るスープやパスタは江井島の海。江井島を丸ごと食べてほしい」