兵庫県の告発文書問題に絡み、文書を作成した元西播磨県民局長(故人)の公用パソコン内にあった私的情報が漏えいした問題で、県警捜査2課は13日、地方公務員法(守秘義務)違反の疑いで、井ノ本知明前総務部長を書類送検した。捜査関係者への取材で分かった。
漏えい問題を巡っては、県の設置した第三者調査委員会が昨年5月に公表した報告書で、元県民局長の私的情報は井ノ本氏が県議3人に漏えいしたと認定。その上で「斎藤元彦知事や片山安孝元副知事の指示により、県議会に対する『根回し』という趣旨で行われた可能性が高い」と結論付けた。
井ノ本氏は第三者委の調査に「知事や元副知事の指示に基づき、総務部長の職責として行った」と正当性を主張。一方、斎藤知事は報告書の公表後に「組織の長として責任を感じる」とする一方、漏えいは「指示したという認識は全くない」と関与を否定している。
片山元副知事は第三者委に対し、知事の指示があったと認識して議会への「根回し」を井ノ本氏に指示したと認めたが、報告書の公表後は「必要かつ相当な範囲の根回しで、総務部長の適切な業務だった。県議から不特定多数に伝わる恐れはないはずで、漏えいには当たらない」とコメントし、違法性を否定している。
捜査関係者によると、井ノ本氏の行為を「情報漏えい」と捉えるか、議会への正当な「根回し」と判断するかが事件のポイントだった。県議に情報を伝えた点には争いがないため、行為に対する評価が焦点となる。
県警は書類送検に際し、起訴を求めるか否かの処分意見を明らかにしていない。神戸地検が今後、刑事責任を問えるかを判断する。
県は井ノ本氏を停職3カ月の懲戒処分とする一方、社会的制裁を受けたとして刑事告発を見送った。長瀬猛県議が井ノ本氏を地公法(守秘義務)違反容疑で県警に告発していた。
また神戸学院大の上脇博之教授は、斎藤知事と片山元副知事も関与した疑いがあるとして、井ノ本氏を含む3人を同容疑で神戸地検に告発している。























