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船上の釣り風景を撮影する桑名金太郎さん=淡路市育波沖
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船上の釣り風景を撮影する桑名金太郎さん=淡路市育波沖

 淡路島の漁師の日常を全国に-。兵庫県淡路市の桑名金太郎さん(23)は若手漁師、遊漁船の船長、ユーチューブチャンネル「金太郎船長」の運営者という三つの顔を持つ。漁で沖に出たり、釣り客を乗せたりする傍ら、その様子を撮影し、釣り客のさおに大物がかかったとなればスマートフォンを片手に飛んでいく。自ら編集し、ナレーションを入れ、月に数本の動画を投稿している。

 春を告げるイカナゴ漁や盛期に入ったシラス漁の様子、タイやタコを釣る風景、船の改造など、現在261本を公開中。短いもので数十秒、長いものは1時間半。エンターテインメントであると同時に貴重な記録でもある。チャンネル登録者数はじわじわと増え、3500人に迫る。

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 漁師の家庭で生まれ育ったが、10代は別の道を目指した。サッカー推薦で進学した高校を中退し、ボートレーサーに挑戦するなど目まぐるしかった。高卒認定とスポーツトレーナーの資格を取り、東京でトレーナーとして活動した。

 新型コロナウイルス感染が拡大した2年前、淡路島に戻った。「いろいろな人とつながり、糧になった」と振り返る一方、地元が好きという思いを持ち続けていた。実家の漁業や遊漁船の仕事を手伝いながら、投稿を始めた。

 「特技は人を楽しませること。帰ってきたからには、ふるさとを支えられることがしたい」。「若い世代の人に、この仕事のかっこよさを伝え、担い手を増やしたい」。動画に思いを込める。

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 今年5月、自分の遊漁船「くにうみ丸」を持った。朝暗いうちからの出漁と、日中の遊漁船営業に加え、夜の動画編集をやりくりする。さらに、「自分自身がかっこよくありたい」とトレーニングにも励む。

 これまでのところ、動画の視聴者層は主に40歳より上の世代となっている。見た人からは、漁師の仕事を追体験できて面白い▽自身の釣りの勉強になる-など好意的な反応があり、やりがいを感じる。ただ、狙いの若い層へはまだまだこれからという。

 日差しを浴び、「ユーチューブでたくさんの人とつながれる。船長も動画も面白がってやる。その雰囲気が若者に伝わるように工夫していく」と語った。(荻野俊太郎)

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