穂坂修ちゃん
穂坂修ちゃん

 神戸市西区の草むらで、近くに住む穂坂修ちゃん(6)の遺体が見つかった事件で、兵庫県警捜査1課と神戸西署は13日、死体遺棄容疑で、母親の沙喜容疑者(34)らきょうだい4人を再逮捕した。修ちゃんは家庭内で激しい暴行を受けて死亡した疑いがあり、県警は、遺棄に至った経緯を慎重に調べるとともに、殺人容疑での立件も視野に捜査を進める。

 他の3人は、修ちゃんの叔父に当たる大地容疑者(32)と叔母の朝美容疑者(30)、朝華容疑者(30)。捜査1課は「共犯事件のため」として4人の認否を明らかにしていない。

 4人の再逮捕容疑は、6月19日午後5時ごろ、銀色のスーツケース(縦60センチ、横45センチ、幅25センチ)に入れた修ちゃんの遺体を、神戸市西区玉津町居住(いすみ)の自宅から北約1キロの草むらまで歩いて運び、遺棄した疑い。

 捜査1課によると、自宅や遺棄現場付近で、19日夕に4人組がスーツケースを引いて歩く姿を捉えた複数の防犯カメラの映像を解析。これらの人物が沙喜容疑者や大地容疑者ら4人で、スーツケースも遺棄された物と同一と特定した。

 修ちゃんの遺体は、22日夕に沙喜容疑者の案内で見つかった。司法解剖の結果、死因は外傷性ショックとされ、背中を中心に打撲痕とみられる多数のあざが確認されている。

 県警は、遺体の状態などから、修ちゃんが激しい暴行によって自宅で死亡したとみている。捜査関係者によると、凶器を使った疑いがある暴行の態様やあざの広がり、6歳という修ちゃんの年齢などを踏まえ、殺人容疑を視野に遺棄までの流れを慎重に調べるという。

 県警は22日、祖母の由美子さん(57)に対する監禁と傷害の疑いで4人を逮捕し、神戸地検は勾留期限に当たる7月13日に処分保留とした。両容疑での県警の調べに、大地容疑者は否認し、他の3人はおおむね認めているという。