ノーベル賞授賞式で、スウェーデンのカール16世グスタフ国王(手前右)から生理学・医学賞のメダルと賞状を授与される坂口志文・大阪大特任教授(同左)=10日、ストックホルムのコンサートホール(代表撮影・共同)
 ノーベル賞授賞式で、スウェーデンのカール16世グスタフ国王(手前右)から生理学・医学賞のメダルと賞状を授与される坂口志文・大阪大特任教授(同左)=10日、ストックホルムのコンサートホール(代表撮影・共同)

 【ストックホルム共同】ノーベル賞授与の瞬間笑みをたたえ、客席に深々と一礼した。スウェーデンの首都ストックホルムで10日行われ、坂口志文大阪大特任教授(74)と北川進京都大特別教授(74)が出席した授賞式。「本当に光栄」と意気込んだ科学者の晴れ舞台で万雷の拍手を受けた。

 壇上には黄色で書かれた「THE NOBEL PRIZE」の文字。えんび服姿の2人は他の受賞者らとともに入り、出迎えたカール16世グスタフ国王らと向き合うように赤い椅子に腰かけた。

 この日、朝から霧雨に包まれたストックホルムで、2人はリハーサルなど多くのスケジュールをこなした。前夜はよく眠れたという坂口さん。北川さんは少しほほ笑んだ様子で何度か手を上げてから車に乗り込んだ。授賞式会場の周囲では多数の警察官が警戒にあたっていた。

 えんび服姿ついて坂口さんは「格式高い服装ですので、なんとか形になるように式に臨みたい」と緊張した様子。北川さんは「日本でも文化勲章を頂いた時に着たのでどうってことはない」と余裕の表情だった。