落下した芦原公園の石積み。男児が指にけがを負った(尼崎市提供)
落下した芦原公園の石積み。男児が指にけがを負った(尼崎市提供)

 兵庫県尼崎市は10日、同市東七松町2の芦原公園で、砂場の周りにある石積み(高さ約40センチ)の1個が崩れて市内の4歳男児の右手に落ち、指を負傷したと発表した。石は重さ約30キロで、男児は救急搬送され手術をしたが、指の機能に障害が残る可能性があるという。市は保護者らに謝罪し、現場を立ち入り禁止にした。13日以降、同様の石積みがある公園281カ所を一斉点検する。

 同市によると、事故は9日午前10時半ごろに発生。男児が石積みの上で遊んでいたところ、石1個(縦約20センチ、横約20センチ、幅約30センチ)がぐらつき、男児がバランスを崩して転倒したところに落下。右手の小指と薬指を負傷したという。

 石積みは、石を積んだ裏側をコンクリートで補強したもので、1966年の公園完成時から設置されていた。市が昨年10月に触って点検した際にはぐらつきはなかったが、男児が負傷した後に公園内の石積みを全て点検したところ、1個ずつ石がぐらついている場所が17カ所、連続してぐらつきがある場所は計13メートルあり、すべて撤去した。

 発生から発表まで1日以上かかったことについて担当者は「保護者に会えず、情報をまとめるのに時間がかかった」などと説明している。(広畑千春)