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衣装を手に創作の意図を語る向井華奈子さん=神戸市東灘区住吉本町1
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衣装を手に創作の意図を語る向井華奈子さん=神戸市東灘区住吉本町1

 藤田佳代舞踊研究所(神戸市東灘区)の向井華奈子さんが3回目のモダンダンスリサイタルを26日午後6時から、神戸ファッション美術館オルビスホール(同区向洋町中2)で開く。自然と人間の関係に思いをはせた新作を披露する。

 向井さんは2021年末、国連のアントニオ・グテーレス事務総長が「地球温暖化は人災」だと演説するのを聞いた。「誰もが頭では理解し、気にしているが、目をそらしている。この問題をテーマにした作品を形にすることで自分なりの問題提起にしたい」と創作。「時の庭-交錯する空間」というタイトルで、構成、演出、作舞を担う。

 出演者はそれぞれ月、太陽、花、地中の生物などの役で登場。「それぞれ、存在するだけで地球と調和している」。その中で人間だけが戦争をし、環境を破壊し続ける。唯一、自然の一部としては存在し得ない「人」の役を向井さん自身が担う。

 だが「人間も自然に内包されると考えれば利己的にならず、争いも起こらないのでは」と考えた向井さん。般若心経にある「観自在」という言葉からも想像を膨らませたといい、真言宗の僧侶が「時を刻む者」として登場、声明のライブとダンスとでコラボする。

 作品の意図に賛同した衣装デザイナーの鷲尾華子さん(京都市在住)が、天然素材で染色した絹の衣装を提供する。

 向井さんは「地球への讃歌として声明が響く中、ダンスが祈りとなって観客の心に届けば」と話している。

 前衛書家、和田彩さんの書作に着想を得て藤田佳代さんが作った「雨」も上演する。

 前売り3千円、当日3500円。同舞踊研究所TEL078・822・2066、メールfkmds@muf.biglobe.ne.jp

(片岡達美)

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