NHK朝ドラ「おむすび」の神戸ロケに臨んだ(左から)緒形直人さん、橋本環奈さん、新納慎也さん=21日午後、神戸市灘区(撮影・小林良多)
NHK朝ドラ「おむすび」の神戸ロケに臨んだ(左から)緒形直人さん、橋本環奈さん、新納慎也さん=21日午後、神戸市灘区(撮影・小林良多)

 今秋始まるNHK連続テレビ小説「おむすび」のロケが21日に神戸市内であり、主演の橋本環奈さんや緒形直人さん、新納慎也さん=神戸市出身=が現地取材会に参加した。来春までの放送期間中には阪神・淡路大震災から30年の節目を迎え、ドラマの中でも震災やその後が描かれる。

 平成の神戸、福岡を舞台に、主人公の米田結(橋本)が栄養士の道を歩む物語。結は幼少期に阪神・淡路を経験した後、福岡で青春時代を送り、高校卒業後に神戸に戻ってくる。

 この日のロケは同市灘区の都賀川で行われ、神戸に戻った結が「炊き出し隊長」として防災訓練に参加する場面を撮影。橋本さんは「神戸は掬星台やポートタワーなど夜景がきれいな場所が多く撮影も楽しい。震災のことは地元の思いに寄り添って大切に演じたい」と話した。

 震災対応に奔走する神戸市職員役の新納さんは大学時代に阪神・淡路を経験し「震災から立ち直ってきた神戸市民の誇りを役に注入したい。今、大変な被災地に元気を届けたい」と意気込んだ。震災で心に傷を負った靴職人役の緒形さんは「震災で時が止まった男を通して、人の心の痛みを表現できたら」と語った。

 放送は9月30日に始まる。(小尾絵生)