立会人の福崎文吾九段(左)から封じ手を示され、着手する永瀬拓矢九段(中央)。右は藤井聡太王位=16日午前、神戸市北区有馬町、有馬温泉の旅館「中の坊瑞苑」(撮影・丸山桃奈)
立会人の福崎文吾九段(左)から封じ手を示され、着手する永瀬拓矢九段(中央)。右は藤井聡太王位=16日午前、神戸市北区有馬町、有馬温泉の旅館「中の坊瑞苑」(撮影・丸山桃奈)

 将棋の藤井聡太王位(22)=竜王、名人、王座、棋聖、棋王、王将=に永瀬拓矢九段(32)が挑む「伊藤園お~いお茶杯第66期王位戦」(神戸新聞社主催)7番勝負の第2局は16日午前9時、神戸市北区、有馬温泉の旅館「中の坊瑞苑」で指し継がれた。

 両対局者が前日の手順を再現した後、立会人の福崎文吾九段(65)が、後手番の永瀬の封じ手「5四歩」(76手目)を読み上げ、2日目の戦いが始まった。

 初日は「角換わり腰掛け銀」の戦型で進行。永瀬は入念な研究を反映させるかのように時間を使わず指し、藤井はじっくり考えて攻撃。藤井と永瀬の持ち時間の差が最大約3時間も開いたが、時間を多く残す永瀬は封じ手に2時間24分を費やした。

 封じ手は藤井の5五銀を追い返す手。藤井は即座に4六銀(77手目)と引き、永瀬は飛車先を開ける5一玉(78手目)で縦の攻撃を見据えた。副立会人・船江恒平七段(38)=加古川市=は「藤井王位の9筋の攻めに対抗するため、永瀬九段は中央からの攻めが必要。お互い慎重な読みが必要な局面に入っている」と語った。

 対局は2日制で持ち時間は各8時間。16日夜までに決着する見通し。対局の模様は神戸新聞NEXTでも紹介する。(小林伸哉、藤森恵一郎)

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