「見落とされてきた原爆」をテーマに意見を交わす(左から)小山美砂さん、西岡孔貴さん、鈴木裕貴さん=大阪市内
「見落とされてきた原爆」をテーマに意見を交わす(左から)小山美砂さん、西岡孔貴さん、鈴木裕貴さん=大阪市内

 広島市在住で、核被害について国内外で取材を続けるジャーナリスト小山美砂さん(31)の新刊「ルポ 被爆二世」(集英社新書、1111円)刊行を記念するトークイベントが大阪市内で開かれた。小山さんと、立命館大授業担当講師の鈴木裕貴さん(32)、神戸大大学院生の西岡孔貴さん(28)が登壇。「見落とされてきた原爆」をテーマに、被爆2世が抱える葛藤や阪神間と原爆のつながりについて議論を交わした。

 独立書店「MoMoBooks(モモブックス)」主催。

 被爆2世は広島・長崎に投下された原子爆弾の被害者の子どもで、胎内被爆者は含まない。人数や実態については調査が不十分で不明な点が多いとされる。

 小山さんによると、被爆2世は平和運動の担い手と期待される一方、遺伝的影響への懸念や差別への恐れから当事者であることを明かすことが難しく、抱えてきた葛藤や救済を求める運動には光が当てられてこなかったという。「研究機関による調査や、救済について国会などで議論されることはあったが、客観的に記した書籍は少なかった。今の段階できちんと記したかった」と執筆の動機を語った。