■防災関連から外壁調査まで、可能性広げる。
周りを山に囲まれた兵庫県佐用町。グラウンドの上空を、ドローンが飛び交う。廃校になった小学校舎を利用して2017年に開校したドローン操縦士養成学校。生徒たちが機体を操る。
養成学校を運営するのはT&T(赤穂市)。建材の卸売りをしていた前田稔朗(なるろう)会長(77)が、知人に頼まれて養成学校の運営者を探していた時、経営者仲間に「そんなに面白いなら自分でやったらどうか」と言われた。70歳での新事業に不安はあったが、「ドローンは社会のインフラになる可能性を秘めている」と一念発起。これまでに建設、測量会社の社員や消防士、一般の人ら約600人が卒業した。