神戸新聞NEXT

 兵庫県内に本社・本店を置く上場企業で、2025年度の役員報酬が1億円を超えた経営者は29人となった。24年度から5人増え、過去最多を更新した。報酬は業績や株価に連動するケースが多く、事業が好調だった企業を中心に引き上げが目立った。

 県内の107社について、25年7月~26年6月に公表された有価証券報告書から集計した。

 報酬額トップは化粧品メーカー、ノエビアホールディングス(HD、神戸市中央区)の大倉昊(ひろし)会長で、5億6700万円。2位に長男の大倉俊(たかし)社長が5億5400万円で続いた。同社は高価格帯の化粧品が好調で、25年9月期の最終利益が過去最高を更新。ともに前年より約4千万円増えた。

 3位は総菜大手ロック・フィールド(神戸市東灘区)の創業者、岩田弘三名誉会長で5億1700万円。24年7月の取締役退任に合わせ、特別功労金5億円が支払われた。ファッションブランド「オニツカタイガー」などが好調なアシックス(同市中央区)は、廣田康人会長と富永満之社長がそれぞれ1億円以上増やし、5、6位に入った。

 報酬1億円以上の役員が最も多かったのは川崎重工業(同)の4人。同社は船舶や航空機部門の伸びなどで、最終利益が初めて1千億円を超えた。

 一方、中国事業が不振だったシスメックス(同)は前年の4人から2人に減った。トランプ米大統領による高関税政策の影響で米国向けの荷動きが低迷した川崎汽船(本店・神戸市中央区)と、新紙幣発行に伴う特需がなくなったグローリー(姫路市)も1人減の2人となった。

 初めて1億円を超えたのは10人。25年に就任した川崎汽船の五十嵐武宣社長や、貴金属リサイクルのAREホールディングス(神戸市中央区)の東浦知哉社長らが名を連ねた。(大島光貴)