兵庫県産の木材を使った「あまいろつみき」などで遊ぶ子どもたち=尼崎市大物町1
兵庫県産の木材を使った「あまいろつみき」などで遊ぶ子どもたち=尼崎市大物町1

 林業の衰退などに伴い国内の森林の荒廃が問題になる中、尼崎市は兵庫県産の木材を使った「あまいろつみき」などの木育セットを作り、市内の幼稚園・保育園の5歳児クラスに配布を始めた。十数種類の木材から時期に応じ5種類以上を使用。2年間かけ、希望する全施設に届ける。市内には法律上の「森林」はないが、市は「遊びながら木の香りや質感の違い、森林の大切さを感じてほしい」とする。(広畑千春)

積み木や絵本、紙芝居

 森林環境譲与税を財源とした事業。植樹やイベントに加え、より広く子どもたちに県産木材に触れてもらおうと2023年度から企画を始めた。予算額は25年度までの3年間で約4100万円。企画競争入札の結果、国産の木のおもちゃや家具の製造販売を行う「なかよしライブラリー」(高知県)に委託した。

 積み木は1セット520ピース。さまざまな種類の木で作られており、「あまいろつみき」と名付けた。「あまたな色」「雨水を蓄える森からできた」「尼崎のみんなの」といった意味が込められているという。