神戸新聞NEXT
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 衆議院が23日、解散され、事実上の選挙戦に突入した。阪神間の兵庫6、7、8区では現時点で計14人の立候補が見込まれ、激戦が繰り広げられる。2月8日の投開票に向けて、短期決戦で論戦は深まるのか。有権者の声を聞いた。(土井秀人、池田大介、潮海陽香)

 物価高は暮らしを直撃し、あえぐ市民は多い。夫婦で年金暮らしという主婦(82)=西宮市=は「スーパーに行ったら野菜や米の値上がりに驚くばかり。普通の生活にも困っているので、どうにかしてほしい」と訴える。

 大学4年の女性(22)=芦屋市=はアルバイトの時給が100円上がったが、物価上昇にはとても追い付かない。「コンビニでおにぎり一つ買おうにも、びっくりするくらい高くなっている。選挙に税金を使うくらいなら、物価高対策にもっと取り組んでほしい」

 川西市で飲食店を営む男性(64)は、食料品の値上がりの直撃を受けた。ワンコインが売りの日替わり定食は何とか500円を維持するが、他のメニューは値上げせざるを得なかった。ご飯のおかわりや大盛りもやめた。「値上げで来なくなった客もおり、価格に転嫁するのは容易ではない」と嘆く。中国との関係悪化で輸出が規制されれば、食料品がさらに高騰する不安もある。「政府は農家を守ることばかり考えてはいないか。大規模生産など米が安く流通する制度を整えてほしい」と切望した。

 建設業の男性(57)=西宮市=は年末年始、実家のある福岡の田舎町に帰省し、過疎や人手不足の深刻さを実感した。ローカル線は運転士不足で動かない時期があり、地域は高齢者ばかり。「これが田舎の現状。今に始まった話ではないので、何の対策もしてこなかったように感じる。誰が選ばれても1票の重みを感じながら働いてほしい」

 若者からは、選挙戦での交流サイト(SNS)の活用について注文もあった。大学4年の女性(21)=西宮市=は友人と政治の話をしたことはなく、「選挙や政治は、大人たちが難しい話をしている印象で、全然分からない。興味を持てるよう、SNSで発信してほしい」と求める。

 大阪女学院高校3年の女性(18)=宝塚市=は「高市首相はすごく働いて、頑張っていて大好き。けれど、SNSでは良い面ばかりが表示され、『推し活』のようになっていることには違和感がある」と話す。関心を持ちそうな情報ばかり表示される「フィルターバブル」に危機感を持っており、「自分も含めて無意識のうちに影響を受けているかもしれない。政府にはSNSと共存していくための教育施策を進めてほしいし、私も意識しながら情報を収集していきたい」と力を込めた。