今も大切に残している戦時中の茶わん。当時はわずかな米を内側に沿わせて眺めた=大阪府箕面市内(撮影・小林良多)
今も大切に残している戦時中の茶わん。当時はわずかな米を内側に沿わせて眺めた=大阪府箕面市内(撮影・小林良多)

 ひび割れた茶わんが、幼い頃の記憶を今も鮮明によみがえらせる。「懐かしいな」。会沢就之(なりゆき)さん(87)=大阪府箕面市=は、その腰にそっと手を添えた。

 戦争が激化した1944年ごろ、配給は小さなにぎり飯ほどになった。8人きょうだいの6番目。5歳なりに知恵を絞り、少しでも多く見えるように、茶わんの内側にご飯をびっしり張り付け食べた。「横から見るとたくさんに見えた」