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ドキュメンタリー作品の一場面。高校生3人が福島の今と向き合った(ユーチューブより)
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ドキュメンタリー作品の一場面。高校生3人が福島の今と向き合った(ユーチューブより)
被災地を歩いた感想などを話す小坂梧朗さん(左)と 金本成也さん=神戸新聞姫路本社
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被災地を歩いた感想などを話す小坂梧朗さん(左)と 金本成也さん=神戸新聞姫路本社

 兵庫県播磨地域の高校1年生3人が、東日本大震災から間もなく10年となる福島県を歩き、ドキュメンタリー作品を作った。企画したのは同県姫路市内で学習塾を営む男性(45)。26年前に阪神・淡路大震災を経験しており、塾生らに災害について考えてもらおうと制作を提案した。福島には今なお古里を離れたままの住民も多く、「復興の課題を解決するのは自分たちの世代。作品を通じて多くの人に関心を持ってもらいたい」と3人。動画はユーチューブで公開している。(山本 晃)

 取り組んだのは、姫路市の金本成也(なりや)さん(啓明学院高)と小坂梧朗(ごろう)さん(岡山白陵高)、同県加西市の長谷川敬人(けいと)さん(東洋大姫路高)。3人とも姫路市内で村岡世済(せいざい)さんが開く学習塾に通っており、呼び掛けに応じた。

 昨年8月中旬に3泊4日の日程で訪れ、福島市や沿岸部で現地の関係者から案内を受けた。津波にのまれた小学校の校舎は今でもがれきが散乱し、壁や床の一部が抜け落ちたまま。バリケードで仕切られた帰還困難区域の住宅地は道路にまで草が茂り、家屋は荒れ果てていた。

 そんな状況を目の当たりにした3人は「(帰還困難区域は)9年前のまま。きれいに復興した周囲とのギャップを感じた」「テレビで見たよりもひどい被害。来るまではどこか人ごとだったが、当たり前の大切さを再確認した」などと語る。撮影と編集には村岡さんの塾生だった映像作家が協力し、約40分の作品が完成した。

 これまで報道を通じてしか福島を知らなかったという3人。復興へと前向きに頑張る被災者の姿に希望を感じる一方、生活再建が道半ばであることも痛感した。富岡町にある東京電力廃炉資料館も見学し、「被災地の今を伝えたい」と強く思うようになった。12月には姫路市内で上映会を開き、呼び掛けに応じた中高生ら約30人が参加した。

    ◇

 発起人の村岡さんは1995年の阪神・淡路を神戸市中央区の自宅で経験した。当時は大学進学を目指す19歳。自宅は全壊したが家族は無事だった。ただ、住み慣れた街は壊滅的な被害を受けた。がれきの下から助けを求める声が聞こえても応えられず、無力さを感じたこともあった。

 その後、姫路市内の大学を卒業し、2000年に塾を開業。学習以外に「生きる意味」を考えてほしいと、塾生らとともに被災地支援のボランティア活動などにも取り組んでいる。村岡さんは「福島を入り口に、阪神・淡路や防災について関心を深めてもらえれば」と期待を込める。

 動画はユーチューブで、「15歳、福島で何を考える」と検索すれば視聴できる。東日本大震災から丸10年となる3月11日には、現地のNPO法人が協力し、福島市の映画館と姫路の会場でそれぞれ上映会を開く予定という。

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