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携帯電話で患者や家族に体調を聞き取る保健師ら。急きょ、訪問が決まるケースもある=姫路市坂田町
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携帯電話で患者や家族に体調を聞き取る保健師ら。急きょ、訪問が決まるケースもある=姫路市坂田町
在宅療養者サポートチームの部屋にはマスクや手袋が置かれ、保健師が持参して患者宅へ向かう=姫路市坂田町
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在宅療養者サポートチームの部屋にはマスクや手袋が置かれ、保健師が持参して患者宅へ向かう=姫路市坂田町
室内の柱には仕事内容が明示されていた=姫路市坂田町
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室内の柱には仕事内容が明示されていた=姫路市坂田町

 新型コロナウイルスの感染拡大で、入院先の調整や患者の健康観察を担う保健師が奮闘している。兵庫県姫路市では1月中旬、自宅療養者に対応する専門チームが発足。保健師が患者宅を訪ねて直接体調を聞き取り、症状の悪化が見込まれる場合はいち早く入院につなげる。自身が感染する不安を抱えながらも、患者の重症化を防ごうと最前線で尽力する。(田中宏樹)

 「普段の熱は何度ですか?」「希望でしたら今日訪問させていただきます」

 姫路市保健所(同市坂田町)4階の一室。市が1月18日に立ち上げた「在宅療養者サポートチーム」の保健師が、患者やその家族と電話でやりとりする。

 部屋の一角には訪問の日程や入院調整が必要な患者名を記したホワイトボード。出入り口の近くには対面時に身に着けるマスクや手袋が置かれている。

 同市ではコロナの感染拡大で病床が逼迫(ひっぱく)し、自宅療養者は1月13日に151人まで膨れ上がった。入院前に病状が急変して死亡するのを防ぐため、同チームの保健師は患者宅を巡回し、症状把握に努める。チーム発足後、26日までに自宅療養者16人が入院した。現在は新規感染者数が一時期より落ち着いたが、それでも自宅で過ごす患者は60人前後で推移する。

 訪問した保健師が体調悪化に気付き、早期の入院につながったケースもある。糖尿病の持病があった中年男性は、初めは立ったまま会話していたが、15分ほどで椅子に座れなくなるほど病状が急変。「入院を早められないか」と報告し、翌日に入院が決まった。

 同チームの保健師有本幸代さん(50)は「電話では分からない体の状態が訪問で分かり、適切な対応ができる。必要な人を効率的に入院や宿泊療養施設につなげられる」と話す。患者の体に触れて脈や血圧を測るため感染のリスクはあるものの「家へ行くと感染者や同居の家族は安心する。自身も対策をきちんと行い、市民の命を守りたい」とする。

    ◇

 コロナ禍では症状や接触者を調べる「疫学調査」や、患者の入院調整も保健師が担う。姫路市では昨年10月ごろまで入院先がスムーズに見つかっていたが、その後は調整に苦心。1月には1人も入院できない日が数日あった。

 サポートチームによる訪問で入院を急ぐ患者を把握できるようになり、調整の負担は軽減した。それでも、コロナ対応に携わる市保健所予防課の保健師井上眞由美さん(53)は「苦しさを訴える患者の声が聞こえるのに入院がかなわず、無力感やもどかしさがある」と本音を明かす。

 同保健所の毛利好孝所長(58)は「訪問チームができて、保健師の本来の特長を生かせる形になった。市民には感染防止の努力をしてもらい、保健師が重症化を防ぐことで収束につなげたい」と話した。

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