婦人服やかばんの製作販売を手掛ける「ブリジャン」（兵庫県姫路市白銀町）が、客が持ち込んだ布を使ってハンドバッグを作るサービスが好評だ。重みを革製の底が支えるため薄い布でもリメーク可能で、担当デザイナーの北原利江子さん（３８）は「家庭に眠る大切な生地を、よみがえらせてみては」とＰＲする。

　同店は北原さんの祖母が約５０年前に、オーダー婦人服の「ブティック輝」として創業。綿や絹、ツイードなどさまざまな生地を扱ってきた経験があり、２年前からは布製のかばんの製造にも手を広げている。

　洋服の製作過程で余る生地に目を付け、かばん作りを始めた。客の思い出の詰まった布も対象に加えると、スカーフや着物の帯など、多彩な布地が持ち込まれるようになった。

　構造には工夫を凝らした。持ち手と底が一体化した革パーツと、袋状にした布の部分をボタンで固定する。両部分の単品売りもしており、その日の気分で付け替え、違った色や柄を楽しめる。

　北原さんは「使わなくなったスカーフなど、しまい込んだままだとさびしい。リメークして布の魅力をたっぷりと味わってほしい」と話した。

　製作には約１カ月かかる。約４万円から。布を持ち込まない完成品はインターネットでも買える。

　ブリジャンＴＥＬ０７９・２８２・６２３２

（森下陽介）