姫路

  • 印刷
推薦産業遺産に認定された明治初期の「双頭レール」=県立歴史博物館提供
拡大
推薦産業遺産に認定された明治初期の「双頭レール」=県立歴史博物館提供

 兵庫県立歴史博物館(同県姫路市本町)が所蔵し、明治初期に現在のJR神戸線などで使われたとされる鉄道レール2点がこのほど、産業遺産学会(東京都)の推薦産業遺産に認定された。明治初頭の鉄道黎明(れいめい)期にわずかに使用された「双頭(そうとう)レール」と呼ばれる珍しい種類で、その後建築資材として百貨店の基礎部分に転用された。担当者は「明治から大正期の兵庫・関西の発展を支えた分かりやすい資料だ」と評価している。(山本 晃)

 推薦産業遺産は、日本の発展に貢献しながら、文化財指定されていない資料の保存啓発などを目的に同学会が選定する。1985年から始まり、県内では加西市にあった大杉煉瓦(れんが)ホフマン式輪窯(現存せず)が選ばれている。

 今回認定されたレールは錬鉄製(長さ約45センチ)と鋼鉄製(同約30センチ)の2種類。レールへの刻印から、いずれも明治初期に英国で製造され、当時開通したばかりの大阪-神戸間や大津-京都間の鉄道で使用されたとみられる。

 歴博の学芸員、鈴木敬二さん(考古学)によると、現在鉄道で使われているレールは底が平らで、車輪に触れる上側のみ丸い形状だが、「双頭」は底側も丸く、上下を反転させて長く利用できる。鉄道発祥の地・英国で考案されたが、メンテナンスに手間がかかることや、枕木の構造が特殊になることから普及せず、底が平らなタイプが取って代わったという。

 現役を退いたレールはその後、1917(大正6)年に完成した三越大阪店(大阪市中央区、閉店)の基礎に用いられた。軽量鉄骨に代わる建築資材として古いレールが使われることは多いというが、「百貨店のような大きな建造物に、しかも大量に用いられる例は珍しい」と鈴木さん。2005年に建物が解体された際に見つかり、その一部が2019年、歴博の所蔵となった。学会では「黎明期の鉄道と大正期の建築と、双方の技術を伝え、資料価値が高い」と評された。

 レールは4日まで歴博で開かれた特別企画展「広告と近代のくらし」で、三越のポスターや広報誌とともに紹介された。展示は終了したが「今後もさまざまな機会での公開を考えたい」としている。

姫路
姫路の最新
もっと見る
 

天気(9月25日)

  • 29℃
  • ---℃
  • 10%

  • 27℃
  • ---℃
  • 20%

  • 29℃
  • ---℃
  • 10%

  • 28℃
  • ---℃
  • 20%

お知らせ