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キンイロネクイハムシ(宮下さん提供)
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キンイロネクイハムシ(宮下さん提供)
キンイロネクイハムシの生息地を発見した宮下直也学芸員=姫路市青山、姫路科学館
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キンイロネクイハムシの生息地を発見した宮下直也学芸員=姫路市青山、姫路科学館

 金色に輝く見た目から「湿地の宝石」とも称される昆虫「キンイロネクイハムシ」の生息地が、兵庫県内では12年ぶりに姫路市南部の河川で確認された。発見した姫路科学館(同市青山)の宮下直也学芸員(24)は「姫路での発見例は初めて。研究も進んでいない虫なので、しっかり調査していきたい」と意気込む。(森下陽介)

 体長は8ミリほどで、人間には無害。光沢のある金色の胴体と赤い斑紋が特徴だ。湿地性の昆虫で、環境省レッドリストは準絶滅危惧種に指定している。同県宝塚市や加東市など6市で発見例があり、2009年に神戸市北区で見つかってから、新しい生息地の報告はなかった。

 小学生のときから昆虫が大好きだったという宮下さんは、大学では生物系の学科で学んだ。昨年4月から同科学館で働き始め、昆虫標本の管理などを任されている。

 「専門性を高めるため、身近な昆虫も注意深く観察しよう」と決意したのが早速、成果につながった。同5月、姫路市南部の公園を散歩中、園内の植え込みで「珍しい虫」を発見。スマートフォンで撮影し、詳しく調べるうちに、同市では生息地が確認されていないキンイロネクイハムシと分かった。

 さらに調査を進めると、約2キロ離れた河川にこの昆虫が好む多年草ミクリの群生地があり、今年5月にそこで2匹を新たに発見。河川が発生地であることが分かった。

 標本にした2匹を近日中に同館で展示する予定。宮下さんは「まさか身近な市街地で見つかるとは、びっくり。皆さんも身の回りに目を配り、珍しい昆虫を探してみては」と話した。

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