姫路

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小西玲奈さん
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小西玲奈さん
苗村武大さん
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苗村武大さん

 19日公示、31日投開票の衆院選が近づく。子育て、就労、介護など暮らしを取り巻く課題はどれも切実。長引く新型コロナウイルス禍の影響は多岐にわたり、中山間地には過疎化に悩む地域も多い。兵庫県姫路・西播磨の有権者が一票に託す思いを世代別に聞いた。

■再就職へ挑戦の機会もっと 子育て中のNPOスタッフ・小西玲奈さん(40)=姫路市

 工務店勤務の夫と、小学1年の長男、8カ月の長女の4人暮らしです。子どもを対象にした育児体験事業や、母親の育児と仕事の両立を支援するNPO法人に所属し、地域メディアのライターもしています。

 衆院選では、「分配」が一つの争点になるのではないでしょうか。2019年10月に消費税率が10%に引き上げられ、それと同時に3歳児以上の幼保無償化が実現しました。私はちょうど長男が対象だったため分配の恩恵を受けたのですが、今は増税のほうがしんどく感じています。

 来春から長女を保育園に通わせるため“保活”のまっただ中ですが、月に5万円近い保育料がかかり、家計が回るのかどうか。負担と受益のバランスに納得できればいいのですが、負担ばかりが目に付きます。

 手厚い社会保障も大切ですが、現役世代の負担ばかりが増えるとしたら、働く意欲をなくすことにつながるのではないでしょうか。ただ一方で、私にも70代に差し掛かった親がいます。そろそろ介護のことも真剣に考えなければなりませんが、バタバタと対応に追われそうで、漠然とした将来不安は拭えません。

 世代としては就職氷河期です。当時は選択肢が少なく、総合職の内定は得たものの、仕事が合わずに結婚を機に辞めました。専業主婦の後、アルバイトを転々とし、正社員として事務の仕事を始めた時に長男を妊娠。子育てと仕事を両立する前例も自信もなく、そのまま退職しました。格差は世代間だけでなく、世代内でもある。再チャレンジの機会がもっと必要ではないかと感じます。

 これまで投票に行かなかったこともあります。でも、選ぶ権利があるのに放棄するのは、子どものためにならないと思っています。(聞き手・井上 駿)

■農家の交流、技術向上支援を 若手農家・苗村武大さん(37)=たつの市

 首都圏で育ち、大学を出て機械商社に就職しました。営業の第一線で活躍したかったけど、29歳の時に不本意な異動を機に農業に転身しました。たつの出身の両親が先にUターンしていて、先祖伝来の農地が使えるのは恵まれていました。

 試行錯誤の末、借地も合わせて4ヘクタールほどの畑でニンニクや黒枝豆などを育てています。マーケティングの知識で高収益を目指し、ニンニクを低温冷蔵して通年出荷したり、地元のしょうゆを生かしたつくだ煮や万能だれを開発したりしました。

 商品がテレビ番組で紹介された後は爆発的に売れました。それでも、会社員時代の年収には届かない。もっと付加価値を高めるべきか。収穫量を増やすべきか。日々悩みます。

 米や野菜って、昔から値段があまり上がっていないでしょう? 農業に興味がある若い人がいても、生活できなければ続きません。新規就農者が最大で年150万円をもらえる給付金制度がありますが「もろ刃の剣」です。5年の期限で自立を迫られます。

 人手も足りません。うちは「農福連携」と言って、障害がある人の就労訓練として農作業を手伝ってもらっています。繁忙期はとても助かっていますが、自社で継続雇用できるほどの余裕はありません。

 若手の農業経営者仲間のサークルで会長をしています。似たような悩みを相談できる場があるのは大事ですね。経営者は孤独だとよく言いますが、農業は特にそうなので。

 だから、国の農政には農家の交流や技術を高める支援をしてほしい。後は設備投資の支援。年齢が上がっても続けるには機械化しかありません。かくいう私もまだ独身。今の専業のまま、家族を養えるようになりたいです。(聞き手・直江 純)

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