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堀まで張り出した土塁の樹木。市と住民が伐採範囲を話し合う=姫路市竹田町
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堀まで張り出した土塁の樹木。市と住民が伐採範囲を話し合う=姫路市竹田町

 世界文化遺産・国宝姫路城(兵庫県姫路市本町)の土塁の樹木伐採を巡り、姫路市が2021年度中の着手を予定している野里地区で、対象とする樹木の選定が難航している。市は土塁周辺の安全を優先して全樹木を伐採する考えだったが、景観や生態系への影響を危惧する地元の反対を受けて方針を撤回。今後の方向性について10月から住民と話し合いを続けるが、着地点は見いだせていない。(田中宏樹)

 姫路東高校や淳心学院中学・高校の東側に位置する「東部土塁」、日本城郭研究センター北側の「北部土塁」は長年整備されておらず、樹木が堀に張り出すなど近隣への影響も懸念される。昨年7月には、風雨に伴う倒木で姫路東高の自転車置き場が壊れる被害もあった。

 市は21~27年度の7年間で、これらの土塁に生育する樹木の伐採を計画。21年度は姫路東高や姫路東消防署に隣接する範囲を対象とした。当初予算に業務委託費として約5千万円を計上し、クスノキやムクノキなど約270本ある樹木の全伐採を予定していた。

 一方、地元の野里地区連合自治会が市の方針を知ったのは今年9月。10月上旬に野里小で約80人が市の説明を受けたが、大半が全伐採に反対した。瀧川吉弘会長(74)は「大切な地域資源なのに説明がないまま計画が進んだ。安全管理は必要だが、伐採方法は事前にもっと議論をするべきだった」と指摘する。

 住民有志と市の担当者はその後も複数回話し合い、樹木医が倒木などの危険性を指摘した約40本は伐採する方向で意見が一致した。ただ、樹木の形や高さをそろえるためさらに伐採は必要とみられ、「できるだけ残してほしい」とする地元との間にはまだ隔たりが残る。

 11月上旬に始める計画だった伐採作業は、地元の理解を得てから着手するという。姫路城総合管理室で特別史跡管理を担当する高島佑介さんは「安全管理と景観の維持を両立できる方法を住民と考えたい」としている。

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