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播但線を走る103系車両。旧国鉄時代に製造された=姫路市香寺町岩部
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播但線を走る103系車両。旧国鉄時代に製造された=姫路市香寺町岩部
大阪環状線で最後の運行を終えた103系=2017年10月、JR京橋駅
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大阪環状線で最後の運行を終えた103系=2017年10月、JR京橋駅

 旧国鉄を代表する通勤電車として、首都圏や関西の多くの路線で活躍した「103系」車両が、兵庫のローカル線で今も活躍している。昭和期に計3400両以上製造されたが、順次新型車へと置き換わり、残るはJR播但線や和田岬線などで走るわずか数十両に。本州では兵庫だけになった。日本の高度経済成長を陰で支えた「名車」は、神戸の下町や播磨の田園風景の中でのんびりと余生を送る。(山本 晃)

 午前8時すぎ、朝のラッシュ真っただ中の姫路駅播但線ホーム。ワインレッド一色に塗られた4両編成の103系がゆっくりと滑り込んできた。ドアが開くと、通勤通学客らが慌ただしく下車し、足早に改札口へと向かう。

 同駅は2008年に高架化が完了し、近代的なたたずまいになったが、国鉄時代のレトロな車両が行き交う光景が今も日常的に繰り広げられる。

 京都鉄道博物館(京都市)などによると、103系の量産が始まったのは1回目の東京五輪と同じ1964(昭和39)年。山手線など首都圏の各線をはじめ、関西では神戸線や大阪環状線、阪和線に導入されたほか、後に仙台や福岡近郊の一部路線にも取り入れられ、全国の都市部で活躍した。

 しかし、一般的に在来線車両の寿命は30~40年とされる。平成に入ると、順次後継車両に置き換わる形で引退し、103系は各地で数を減らしていった。首都圏では10年以上前に全て引退。2017年には大阪環状線、22年3月には奈良線でも運行を終え、今も現役なのは、兵庫県内の播但、加古川、和田岬線の計40両と、福岡と佐賀を走る筑肥線のみとなった。

 JR西日本などによると、和田岬線用で走る6両が1973年製で最も古く、播但線などを走る車両も70~80年代初めにかけて造られた。現在は当時の車両から色を塗り替えたり、内装を新しくしたりして利用している。

 昭和から平成、そして令和へ-。時代を超えて通勤客を運び続ける103系車両だが、どうして兵庫に多く残っているのか。

 JR西は車両の取り換え基準について、「製造年数や走行距離、利用状況などを踏まえて総合的に判断している」と説明する。3路線で残ったのもそうした結果といい、現時点で新しい車両との取り換え計画は決まっていないという。

 通勤電車の一時代を築いた昭和の名車は、鉄道ファンからの人気も根強い。

 103系の鉄道模型を約260両保有している男性会社員(28)=堺市=は「最近の車両にはない重厚感のある車体や、多くの路線で活躍したことから、色の種類が多いのも魅力」と話す。鉄道写真の撮影が趣味という姫路市の男性会社員(44)も「改造されながらも、自分と近い世代の車両が活躍する姿に勇気づけられる。一日でも長く走り続けてほしい」と熱い視線を送る。

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