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加藤家住宅の長屋門を借りた藤本貴実さん。のれんは西洋アカネで染めた=姫路市網干区余子浜
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加藤家住宅の長屋門を借りた藤本貴実さん。のれんは西洋アカネで染めた=姫路市網干区余子浜
織機や紡ぎ車を置いた内部=姫路市網干区余子浜
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織機や紡ぎ車を置いた内部=姫路市網干区余子浜
初代マスター長井さんのイラストが店内を見守る=姫路市網干区新在家
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初代マスター長井さんのイラストが店内を見守る=姫路市網干区新在家
昭和20年代とみられる写真と同じ構図で記念撮影する式典の参加者たち=姫路市網干区新在家
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昭和20年代とみられる写真と同じ構図で記念撮影する式典の参加者たち=姫路市網干区新在家
神戸新聞NEXT
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 大正ロマンあふれる洋風建築や古いお屋敷、町家が点在する兵庫県姫路市網干区。建物の趣を生かしつつ、新風を吹き込む取り組みが広がっている。最近の話題を三つ、お届けする。(上杉順子)

■国文化財・加藤家住宅 長屋門に手織り布工房 神戸から移住の女性、今夏にもオープン

 幕末に建てられた国登録有形文化財・加藤家住宅(網干区余子浜)の長屋門に、手織り布の工房がつくられている。神戸から網干に移り住んだ女性が間借りし、織機や紡ぎ車を置いて整え、今夏にもオープンを目指す。「地元の素材でも糸を染めてみたいし、いずれは手織り体験もできるようにして、網干の活性化に貢献できればうれしい」と語る。

 神戸市東灘区から2月に移住した藤本貴実さん(61)。二十数年前、趣味で草木染や手織りを始めた。やがて着物や帯まで織れる大きな織機を購入し、本格的に取り組むように。初めは同県丹波布の講習会に何度か行ったが、ほぼ独学という。

 一方、仕事では医療事務として長年勤めたクリニックの院長が昨春に亡くなり、閉院。急に職を失った上、1人暮らしで「これからどう生きていこうか」と思案していた昨年末、以前から交流があった姫路市網干区浜田の尼寺・不徹寺(ふてつじ)の松山照紀住職(59)に、加藤家住宅を紹介された。

 揖保川に面する加藤家住宅は1841(天保12)年ごろから建設が始まり、長屋門は64(元治元)年に完成したとされる。

 「広い蔵だなあ。作業できる大きな机もある」。一目で気に入り、この場所で手織りを仕事にすることにした。近くに引っ越し、ほぼ1人で改装に没頭。倉庫のようになっていた約60平方メートルのスペースを、3カ月ほどかけて、居心地の良い空間に作り替えた。

 手織り体験ができるようにするには織機がもう1台必要で、「自宅に眠っているという人がいれば、ぜひ譲ってほしい」と呼び掛けている。

     ◇     ◇

■古民家カフェ・つどい場TAO 初代の遺志継ぎ再出発 元同僚の息子、閉店惜しみ

 網干区新在家の旧網干一番街商店街にある古民家カフェ「つどい場TAO(タオ)」が店名に「第二幕」を付け、新たな出発を果たした。元小学校教師の男性が2016年に開業したが、病気で4年半で閉店。店がなくなることを惜しんだ教師仲間の息子が引き継いだ。新メニューを考案するなど、地域交流の場づくりに奮闘している。

 初代マスターは長井博之さん。書写養護学校や大津小、高浜小に勤め、定年後に店を開いた。客をコーヒーでもてなし、店内で音楽ライブを開くなどして町を盛り上げた。ほがらかな人柄を慕い、元同僚や教え子もよく訪れたという。

 しかし病気で療養することになり、「第2幕が開くことを念じつつ…」と、20年11月にやむなく閉店。元同僚の息子である澤田耕作さん(28)に声がかかり、21年3月末に再開店した。長井さんはそれを待っていたかのように4月半ば、65歳で亡くなった。

 澤田さんは介護施設で働いており、店の営業は毎週日曜など月数日のみ。二足のわらじは大変だが「いろんな人が集まれる場所をなくしたくない」と踏ん張る。メニューにスイーツを加え、有名シェフに習ったプリン、祖母お手製のおはぎ(ともに150円)が評判だ。開店日は午前9時~午後5時に営業。タオTEL079・278・3331

     ◇     ◇

■旧網干銀行・湊倶楽部 地域の将来を若手ら議論 ランドマークの節目祝い「百年祭」

 網干区新在家地域のランドマーク、大正建築のレストラン「旧網干銀行 湊倶楽部(みなとくらぶ)」が建物完成から100年の節目を迎え、記念行事「あぼし百年祭」が今月4日に開かれた。参加者は昭和20年代とみられる記念写真と同じ構図で集合写真を撮ったり、周辺の町家を巡ったり。夜は交流会があり、地域ゆかりの若手らが網干の将来を議論した。

 赤れんが造り2階建てで、ドーム屋根は銅板ぶき。市都市景観重要建築物等に指定されている。網干の景観保全や情報発信を行うグループ「汀(みぎわ)ラボ」(河北咲良代表)などでつくる百年祭実行委員会によると、1922(大正11)年5月に落成式が行われたという。

 夜の交流会には約30人が参加した。網干の好きなところ▽足りないところ▽どんな町にしたいか-について全員が意見を発表し、「いい意味でおせっかいな人が多くて好き」「住民が気付いていない魅力が多い点は課題かな」「花火やバーベキューができる場所がほしい」などの声が上がっていた。

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