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谷川浩司さん
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谷川浩司さん

 播磨政経懇話会(事務局・神戸新聞社姫路本社)の7月例会が29日、兵庫県姫路市南駅前町のホテル日航姫路で開かれた。将棋の17世名人谷川浩司さん(60)が「AIの進化と藤井竜王の活躍で激変する将棋界」と題して講演した。要旨は以下の通り。

 将棋の指し手の組み合わせは10の220乗あるといわれている。棋士が全ての手を想定することはできないので、「直感」に頼る場面が多々ある。この直感の精度を高めながら棋力をつける方法に、棋譜の研究や詰め将棋があるが、平成の終わりごろから人工知能(AI)を活用する棋士が増えていった。

 人間が数百手読むところを何億、何十億手読むAIに、かつては「人間ではかなわないな」と感じていたが、今ではAIと共存する時代になったと考えている。

 最年少五冠の藤井聡太竜王もAI世代だが、強さの秘訣(ひけつ)は集中力、頭の体力に加えて、結論が出ない局面でも考え抜く姿勢だ。一度指した手は全棋士に共有される情報だが、指さなかった手は棋士の武器となって残る。

 武器を蓄えて今後もますます強くなっていく藤井竜王と戦うには、AIを活用した対策が必要になってくるだろう。藤井竜王を1強にしないよう、若い棋士たちの活躍に期待したい。(まとめ・森下陽介)

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