日本の食料問題について学ぶ回転ずしチェーン「くら寿司」（大阪府堺市）の出前授業「お寿司（すし）で学ぶＳＤＧｓ（持続可能な開発目標）」が、兵庫県姫路市飾東町豊国の谷外小学校であった。５年生約６０人が、食品ロス問題や水揚げしてもほとんど市場に出回らない「低利用魚」の活用法などへの理解を深めた。

　社会科の授業の一環で初めて企画した。同社広報部の岡本愛理さんら２人が講師を務め、スライドを交えながら、減少が続く日本の漁獲量など水産業界が抱える課題を解説した。

　岡本さんは魚の乱獲などが続くと、将来はすしのネタに魚介類が使われなくなる可能性もあると説明。対策の一つとして低利用魚の活用を紹介した。

　座学の後は、作り手と客に分かれ、回転ずしゲームを体験。実際にすしが回るレーンを使って、作る側は食品ロスを意識しながら、人気のあるネタを多く流すなど工夫して楽しんだ。

　女児（１１）は「タイのおすしが大好きなので、食べられなくなったら困る。捨てられてしまう食べ物を減らすために、これからは好き嫌いはしない」と話していた。（森下陽介）