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IBF女子アトム級王者に輝いた岩川美花選手=姫路市延末1、姫路木下ボクシングジム
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IBF女子アトム級王者に輝いた岩川美花選手=姫路市延末1、姫路木下ボクシングジム
全日本社会人選手権のライトヘビー級で優勝した山本洋輝選手=姫路市網干区垣内東町、川端スポーツボクシングジム
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全日本社会人選手権のライトヘビー級で優勝した山本洋輝選手=姫路市網干区垣内東町、川端スポーツボクシングジム

 兵庫県姫路市内のボクシングジムに所属する男女2人がプロとアマの舞台でそれぞれ活躍している。今夏、国際ボクシング連盟(IBF)女子アトム級王者に輝いた姫路木下ボクシングジムの岩川美花選手(39)と、「全日本社会人選手権大会」のライトヘビー級で優勝した川端スポーツボクシングジムの山本洋輝選手(25)。悲願のトップに輝いた2人に勝利の喜びやこれまでの歩みを聞いた。(森下陽介)

■IBF女子アトム級 岩川美花選手(39)「相次ぐ故障乗り越え頂点」

 9月に東京・後楽園ホールであったIBFの王座決定戦。その半年ほど前に経験した敗北の記憶もちらつくが、岩川選手に気負いはなかった。「あっ、今日は勝てるな」。1ラウンド目に感じた手応え通り、得意のアウトボクシングがはまり、判定で競り勝った。

 高知県出身。高校まではバスケットボール一筋だったが、大阪で社会人生活を送っていた25歳のとき「何か打ち込めるものを」と、無縁だったボクシングジムの門をたたいた。

 「やるからにはプロの舞台で」と高い目標を掲げてめきめきと上達。ただ、順風満帆だったわけではない。30歳のときにはボクサーにとって致命傷の網膜剥離を患い、昨年は右肩の腱(けん)板損傷で肩が上がらなくなった。それでも競技を離れようとは考えなかった。

 「理想のボクシングをリングで披露したい。今は全然満足できていないので」。単純な勝ち負けでは測れない価値観がある。

 9月の試合もそうだった。あと10センチ、もう数センチと距離を詰める。自分のパンチは当て、相手からはもらわないギリギリの距離を見極め、リーチの差を生かして左右のパンチで的確に捉えた。攻める相手を脚でかわし、カウンターを打ち込んだ。終始、得意のやり方で押さえ込んだ。

 「勝ちたいのはもちろんだけど、最高のボクシングをしたいのが一番」。防衛戦をにらみながら、さらなる高みを目指している。

■全日本社会人ライトヘビー級 山本洋輝選手(25)「仕事の傍ら、猛練習重ね栄冠」

 全国の社会人ボクサーが集う大会で優勝した。国体などと並ぶアマチュア最高レベルの大会だが、恵まれた体格を生かして、決勝の相手も1ラウンドでマットに沈めた。今回が初めての公式大会。「緊張から練習通りに動けなかった。次こそはもっと持ち味を出していく」と先を見据える。

 同県たつの市出身。大阪の大学に進学し下宿生活を送っていたとき、競技に出合った。当初はフィットネス感覚だったが、4年前、今のジムに通い始め、元日本スーパーフライ級チャンピオン川端賢樹代表の熱心な指導でのめり込んだ。

 高齢者施設で介護に携わる。二足のわらじを履く生活は多忙だ。ジムに通えるのは仕事が早く終わる週3日程度。限られた時間を有効活用するため、実戦形式の練習を重視する。競技を始めるのが遅かった分、どんな状況でもすぐにパンチが放てるようにジャブやストレート、フックの組み合わせを体にたたき込んだ。決勝戦ではその成果が表れたという。

 ラウンド終了間際、左ジャブで相手のガードが上がったところ、死角からの右フックが決まった。体力の消耗が激しいので、ここぞというときに使おうと考えていたコンビネーションだった。

 「準備していた形がうまくいってうれしい」と山本さん。「昔は飲みに出かけるのも好きだったけど、今は時間があればボクシング。来年の国体までに、武器であるフットワークの軽さに磨きをかけたい」。向上心は尽きない。

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