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教室で視聴している生徒からの質問に答える上野千鶴子さん(上)=姫路東高校提供
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教室で視聴している生徒からの質問に答える上野千鶴子さん(上)=姫路東高校提供
上野千鶴子さんとオンラインで対話の感想を語り合う生徒ら=同高
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上野千鶴子さんとオンラインで対話の感想を語り合う生徒ら=同高

 日本の女性学のパイオニアで東京大名誉教授の上野千鶴子さんを招き、オンライン形式で高校生とジェンダー問題を語り合う「教えて!上野先生」が、兵庫県姫路市本町の姫路東高校であった。生徒4人が男性の育児休暇取得や女性の議員数増加などをテーマに意見を交わした。上野さんは「問題を自分事と捉え、声を上げることで社会を変えよう」と生徒の背中を押した。(井上 駿)

 教員の発案で、新型コロナウイルス禍に入った2020年から始め、今回で3回目。当日はオンライン会議アプリを活用し、パソコンの前で1人15分ずつ上野さんと対話し、他の生徒と保護者は教室で視聴した。

 2年生の結城良太さんは男性の育休取得をテーマに発表した。9割が取得を希望しながらも、取得率は2割に満たないというデータを引用しつつ、育休中に自分の仕事を代わってくれる人が見つけられなかったり、給料が下がったりすることが課題だと指摘した。

 上野さんは「育休を取るかどうかの前に、あなたはどんな父親になりたいと思っているか。お父さんがどう育児と関わっていたのかも聞いてみて」とアドバイスした。

 1年梶本千紗姫(ちさき)さんは、日本の女性議員数の比率が世界でも最低レベルにとどまっている現状について、議席の一定数を女性に割り当てる「クオータ制」の導入を提言。上野さんは「女性議員が増えたらどうなるか、女性なら誰でもいいのか、もっと先に問いを進めては」と助言し、教室の男子生徒に向け「お母さんや将来の妻が政治家になるって言い出したら応援できる?」と問いかけた。

 1年前田唯那さんはジェンダーバイアスについて、2年長井小暖さんは性的マイノリティーについて上野さんと意見を交わした。

 対話を終えた結城さんは「ジェンダーという視点を通し、社会問題がより身近に感じた」と話していた。

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