山陽百貨店は、本館（兵庫県姫路市南町）に隣接する山陽姫路駅ビル（同市西駅前町）の１階を改装し、「南館」としてオープンした。拡張した売り場面積は約９８０平方メートル。姫路初進出となる人気セレクトショップ「ビームス」など３店舗を誘致し、若者や家族連れの呼び込みを狙う。（井上　駿）

　山陽姫路駅ビルは、昨年３月に神姫バス（同市）から山陽電気鉄道（神戸市長田区）が取得。バスターミナル跡の改装工事を昨年１１月から進めていた。

　南館にはビームスのほか、スニーカー量販店の高級ライン「ＡＢＣマート　グランドステージ」と、ポロシャツなどが人気のアパレル「ラコステ」が出店。期間限定のハンドメード雑貨店も出店している。

　２８日のオープン当日には午前１０時の開店前から行列ができた。スニーカーや夏物の衣服を見繕っていた姫路市の主婦（３５）は「神戸にしかなかったショップができてうれしい」と話していた。

　姫路駅北側では、約３５年がかりの大型再開発事業「キャスティ２１」が最終盤を迎えている。新型コロナウイルス禍による休業を経て、ＪＲ西日本系の駅ビル「ピオレ姫路」を中心に人出が戻りつつある。

　山陽百貨店の村居嘉雄部長（５４）は「相乗効果で駅前のにぎわいにつなげたい」と話した。