「長く使ってもらう自転車を手がけたい」と思いを語る赤松綾さん=姫路市飾磨区細江
「長く使ってもらう自転車を手がけたい」と思いを語る赤松綾さん=姫路市飾磨区細江

 自転車の車体をオーダーメードで手がける職人「フレームビルダー」が姫路市にいる。同市飾磨区細江にUターンし、昨年11月に自転車店「AYABIKES」(アヤバイクス)を開いた赤松綾さん(32)だ。大学卒業後に専門学校で設計や製作の技術を学び、大手メーカーなどで経験を重ねて起業した。女性の職人はまだ少ないといい、「自転車のサイズがなくて困った女性も気軽に足を運べる店にしたい」と話す。(田中宏樹)

カフェ風の店内「気軽に足を運んで」

 赤松さんは同区で育ち、中高時代は市外の学校で硬式テニスに打ち込んだ。大学で競技を離れた後、トライアスロンに挑戦しようとロードバイクを購入。女性用の商品展開は少なく、好みのデザインでサイズが合う自転車はなかった。

 「自分で一から作ってみたい」。そんな思いが強まり、大学を卒業した2014年から3年間は「東京サイクルデザイン専門学校」(東京都)に在籍。同級生約90人のうち女性は4人で、「自転車を作る女性はすごく少ない。だからこそ需要があるかな」と考えた。