北条鉄道と井原鉄道、両鉄道のキャラクターと車両をデザインしたヘッドマーク=北条鉄道北条町駅
北条鉄道と井原鉄道、両鉄道のキャラクターと車両をデザインしたヘッドマーク=北条鉄道北条町駅

 夏休みに地方鉄道の旅を楽しんでもらおうと、ともに第三セクターの北条鉄道(兵庫県加西市)と井原鉄道(岡山県井原市)が、コラボ事業を展開している。両鉄道のキャラクターを描いたヘッドマークを計6種類作り、それぞれの車両に装着。御朱印を模した「鉄印」を両鉄道の駅で発売し、限定デジタル鉄印も発行している。「2社で協力して注目を集めたい」と、両鉄道の担当者はPRする。(敏蔭潤子)

 加西市と兵庫県小野市を結ぶ北条鉄道は全長13・6キロ。2022年には旧国鉄時代に製造され、東北を走っていたディーゼル車「キハ40形」を導入し、全国から鉄道ファンが集まる。

 一方、井原鉄道は総社(岡山県総社市)-神辺(広島県福山市)間の41・7キロ。沿線には歴史深い旧山陽道、デニムの産地で有名な井原などの観光地がある。

 今回のコラボは、JR全線の普通、快速列車などが一日乗り放題になる「青春18きっぷ」夏の利用期間(7月20日~9月10日)に合わせて企画。全国の鉄道会社ではゆるキャラや電車のキャラクターをPRに活用する例が増えており、両鉄道もそれぞれのキャラを生かしたコラボ事業を展開することにした。

 北条鉄道のキャラクターは「北条ふらわ」、井原鉄道は「井原あかね」。ともに制服姿の女性で、北条ふらわは北条鉄道のヘッドマークやポスターに登場するほか、タオルやステッカー、キーホルダーなどのグッズが人気を集めている。井原あかねは井原駅の窓口係員という設定だ。

 コラボに合わせて、北条ふらわと井原あかね、それに両鉄道の車両をあしらったヘッドマークやグッズを製作。期間中は列車にヘッドマークを取り付けて運行する。

 鉄印は2種類を用意し、北条鉄道の北条町駅と井原鉄道の井原駅で1種類ずつ販売。1枚300円で、両方の駅を訪れ2種類とも買うと、限定のデジタル鉄印(550円)を購入できる。20日にはキーホルダー(770円)の販売も始めた。

 「ローカル線の旅の途中に足を延ばしてもらえたら」。両鉄道の担当者は期待を寄せる。9月30日まで。北条鉄道TEL0790・42・0036