ココナツオイルを通じた環境問題への挑戦を本にまとめた竹本愛さん(左)と越川誠司さん=西脇市野村町
ココナツオイルを通じた環境問題への挑戦を本にまとめた竹本愛さん(左)と越川誠司さん=西脇市野村町

 南国の太陽をそのまま絞り、瓶詰めしたかのような純白のココナツオイル。ふたを開ければ甘い香りが広がり、料理や肌の保湿に使える。竹本愛さん(37)=西脇市野村町=は10年前、インドネシアの小さな離島でココナツオイルに出合い、公正な取引を意味する「フェアトレード」によって現地の環境問題を解決しようと取り組んできた。その奮闘をつづった本が8月、市内の出版社から発刊された。タイトルは「答えは結局、愛なのだ。」(伊田雄馬)

 幼少期は世界を救うヒーローに憧れ、正義感の強い子どもだったという竹本さん。成長とともに社会問題に目を向け、紛争や環境破壊、貧困問題などに関心を持つようになった。「西脇市で小学生から高校生まで過ごし、刺激を求めていたのかも」。高校の進路相談で「人の役に立ちたい」と先生に相談したほどだ。