映画上映会をPRする加東オーガニックアクションの(左から)宮野耕一さん、松本宜往さん、出井利之さん=加東市山国
映画上映会をPRする加東オーガニックアクションの(左から)宮野耕一さん、松本宜往さん、出井利之さん=加東市山国

 有機農産物を食べてもらおうと、加東市南山の市南山活性化支援施設ミナクルで6日、ドキュメンタリー映画「夢みる給食」の上映会と感想シェア会が開かれる。地元の有機農家ら27人でつくる団体「加東オーガニックアクション」が主催し、「身近な給食から有機栽培を知り、今できることを考えるきっかけになれば」と呼びかけている。(井筒裕美)

 加東市は昨年、有機農業の生産から消費までを地域ぐるみで推進する「オーガニックビレッジ宣言」を表明。2028年までに有機農地面積を倍増するなどの目標を掲げる。同団体は今年2月に発足し、「未来への種まき」をキャッチフレーズに農家に対して有機農業のやり方を広めてきた。

 同映画は、全国10都市の現場で、農薬を減らし環境に配慮した農業に挑む生産者や、自治体の仕組みづくりに奔走する職員、子どものために安全な食材を求める親らの姿を追った作品。それぞれの視点から学校給食の安全性を問う。自主上映で全国展開されている。ナレーションは、加古川市出身の俳優上野樹里さん。

 同団体代表の松本宜往さん(67)=加東市吉馬=は、学校給食に関わる仕事の経験から、安心・安全な食材を望む保護者の多さを実感した。「買い物で有機を選ぶことが農家の支援にもつながる。地域農業や食料問題、環境について考えてほしい」と話す。

 午後2時開演。高校生以上千円(前売り800円)、高校生以下は無料。同団体インスタグラム(kato_organicaction)などから申し込み可能。

 「有機農業の日」とされる8日には、松本さんが無農薬・無化学肥料で栽培したコメ「ぴかまる」などが同市の小中学校の給食で提供される。