アラブ首長国連邦(UAE)のドバイを拠点とした特殊詐欺かけ子グループの指示役として事件に関与したとして、兵庫県警と北海道警の合同捜査本部は1日までに、詐欺の疑いで自称ドバイに住むトレーダーの男(48)を逮捕した。
逮捕容疑は何者かと共謀し1~2月、堺市南区の女性(83)に対し、警察官などをかたる男らが「あなたの保険証を使って契約された携帯電話が詐欺に使われている。事件に関与していないことを明確にするため、お金をおろして私たちに預けてほしい」などと連絡し、計2770万円をだまし取った疑い。合同捜査本部は共犯事件を理由に容疑者の認否を明らかにしていない。
兵庫県警特殊詐欺特別捜査隊によると、この特殊詐欺グループはドバイのホテルに複数の部屋を用意し、被害者に電話をする「かけ子」役の拠点として使用。男はかけ子らの監視と指示を担っていたとみている。
合同捜査本部は、ドバイの拠点でかけ子をしていた疑いがある男2人を逮捕しており、男の関与が浮上した。容疑者に関する入国情報を基に警戒していたところ、先月29日に男が帰国したため、羽田空港で逮捕したという。