能登半島地震から3カ月となった1日、被災した石川県珠洲市と同県輪島市の少年サッカーチームを招いた交流試合が、東灘区魚崎南町1の瀬戸公園球技場で行われた。主催した同公園拠点の小学生チーム「神戸コスモFC」も阪神・淡路大震災で被災し、長期間練習ができなかった経験を持つ。ピッチに立った能登と神戸の児童らは、混合チームで協力してプレーし、被災地同士の絆を強めた。
被災地の子どもたちを少しでも元気づけようと、神戸コスモFCが、甲南女子大などの協力を得て交流試合を実施した。能登側の費用は、クラウドファンディングなどでコスモFC側が負担した。
神戸に招かれたのは、珠洲市の「珠洲エスペランサFC」と、輪島市の「輪島サッカークラブジュニア」の児童ら計35人。両チームともメンバーが被災し、2次避難した児童もいる。また、練習拠点に仮設住宅が建てられたり、グラウンドがひび割れたりして活動が思うようにできていない。
混合チームを組んだ能登と神戸の児童らは、互いにパスを出し合ってゴールが決まると、何度もハイタッチして喜び合った。
3月まで珠洲エスペランサFCの主将だった中学1年、新出真弘君(12)は「久々にみんなでやったサッカー。リフレッシュできた」。同学年で、輪島サッカークラブ元主将の池坂日那汰君(12)は「めっちゃ楽しかった。神戸に初めて来ることができてうれしい」と話した。(杉山雅崇)