坂を登ると海が見える。海岸沿いを電車が走る。海上に花火が上がる。いかにも、港町・神戸らしい。
実際、千年以上の歴史がある兵庫津(ひょうごのつ)の存在は、古くは平清盛による福原京への遷都を実現させた。19世紀半ばの開港を機に、寒村が日本有数の大都市に躍り出た。良港は、このまちに繁栄をもたらした。
しかし、ちょっと待てよと立ち止まる。「神戸らしさ」って何だろう。
神戸は東西36キロ、南北30キロもある。広大な土地のここかしこで、150万近い人々がそれぞれの暮らしを営む。「港町」は神戸の代名詞のようでいて、横顔のほんの一部ではないのか-。























