「担架を作って競走しましょう」。8月下旬、神戸市須磨区であった防災イベント。高校生たちが講師となり、住民と一緒に毛布を丸めて即席の担架を作る。カエルの人形を載せて各チームがタイムを競った。
同イベントは、阪神・淡路大震災の教訓から開発された「イザ!カエルキャラバン!」の体験会。須磨で活動する約15の自主防災組織が参加し、生徒たちから毛布の担架やチラシを使った食器、ごみ袋のポンチョ作りを教わった。住民が震災当時の経験を生徒に話す場面もあった。
開催に協力したNPO法人プラス・アーツ(同市中央区)理事長、永田宏和さん(55)は「防災は人から人にしか伝わらない。生徒から地域、地域から学校へ、ノウハウや担い手のつながりを広げるモデルに」と力を込める。