高齢者の孤立やひきこもりの防止につなげようと、神戸市西区の学園都市地区にキャンパスがある六つの大学・高専が、学生食堂を開放し、高齢者に利用してもらう取り組みを始めた。学生に交じって食事を楽しむお年寄りの姿が日常となりつつあり、文教地区ならではの「孤食」対策に期待が寄せられている。(児玉芙友)
■170人に「学食パスポート」発行、「若者に元気もらえる」
取り組みに参加しているのは、神戸市外国語大▽神戸芸術工科大▽兵庫県立大▽流通科学大▽神戸市看護大▽神戸市立工業高等専門学校。6校とも、市営地下鉄学園都市駅から半径1キロ圏内にある。
大学などが集中する一方、周辺の住宅地では1人暮らしのお年寄りも増えており、地区の民生委員児童委員協議会を中心に対策を検討。若い世代との交流を望む高齢者の声も踏まえ、高齢者が一人で食事をとる「孤食」を防ごうと学生食堂に着目したという。