店内で倒れた男性の救命に貢献したとして、神戸市灘区船寺通2にあるバイク店「灘カワサキ」の社長、財満(ざいま)陽介さん(50)と従業員の岩本和之さん(39)が灘消防署長感謝状を受けた。電話で指示を受けながら、適切な胸骨圧迫(心臓マッサージ)を施したという。贈呈式には、救ってもらった男性が同席し、「命の恩人」と感謝した。(尾仲由莉)
9月11日午前10時半ごろ、15年来の常連という近所の井上潔さん(73)が保険の手続きのために入店。直後、椅子と机に寄りかかるように前方に倒れた。
岩本さんが「大丈夫ですか」と声をかけたが、返事がなく、「救急車!」と叫んだ。駆け寄ってきた財満さんは、胸骨圧迫を開始。119番通報でつながった担当者とやりとりし、「胸の真ん中をできるだけ速く押して」という指示に従ってマッサージし続けた。
財満さんは「息戻って、意識戻って、心臓動いて」と必死だったという。消防隊員が到着し、10分後に井上さんは救急搬送された。
昼過ぎ、灘消防署から店に連絡があり、「井上さんの意識が戻った」と伝えられた。夕方には、井上さんの家族が訪ねてきて「会話ができるほどに回復した」と感謝した。
今月9日に灘カワサキであった贈呈式で、2人は井上さんと再会。半袖半ズボンで姿勢良く歩く姿に「良かった」「すごいですね」と喜んだ。井上さんは、2人に深くお辞儀をし、「倒れたことは悲しいけれど、場所がここで良かった」と笑った。
店の顧客層は50代以上が多く、財満さんは自動体外式除細動器(AED)の導入を検討しているという。
◇
神戸市消防局は、胸骨圧迫などの応急処置を学べる講習会を長田消防署で開催している。日時など詳細は消防局の公式ページで紹介している。























