ぎりぎりで落下せず阪神高速道路にとどまったバス=1995年1月18日、西宮市

ぎりぎりで落下せず阪神高速道路にとどまったバス=1995年1月18日、西宮市

 1995年1月17日付の本紙夕刊。翌18日付朝刊と一緒に読者に届いた地域が多かったその1面には、倒壊した阪神高速道路からの転落をかろうじて免れたバスが大きく写っている。

阪神高速道路の3号神戸線では1カ所が倒壊、4カ所が落橋した=1995年1月18日、西宮市

 2週間ほどたったころだったと思う。取材の途中にたまたま立ち寄った母校の高校で、恩師が「あのバスにスキー帰りだったうちの娘が友達と3人で乗ってたんや」と教えてくれた。

 聞くと、高架上でバスから降りて途方に暮れる3人を見かねて車に乗せ、非常階段を使って地上に下りる際には「いつ返せるか分からないけど」と3人分の大きな荷物を預かってくれた男性がいた。そして男性から連絡があり、近く再会して荷物を引き取るという。

間一髪で墜落をまぬがれたバス=1995年1月18日、西宮市