済生会兵庫県病院長 左右田裕生氏
済生会兵庫県病院長 左右田裕生氏

 多くの大規模病院がある神戸市南部に比べ、北区に急性期病院は少ない。その一つである済生会兵庫県病院の左右田裕生院長は、田村克也市長が掲げる三田市民病院との再編統合の白紙撤回に当惑する。

■病院は命助けられる距離に

 左右田院長 市長選の選挙結果は尊重するが、どのように最終決定するのか明確な方針は示していない。具体的な説明がないままの白紙撤回に戸惑いを感じる。昨年6月の三田市、神戸市との合意は、北神・三田地域の急性期医療を守るためには再編統合の道しかないという一致した考えの下だった。いろいろな困難を乗り越え、互いに妥協してこぎつけた最善の選択だ。医師の思い、3者合意の重みを踏まえ、枠組みに戻ってもらいたい。

 -三田市民病院との再編が必要な理由は。