全国で撮りためた祭り写真のパネルに囲まれる=三田市藍本
全国で撮りためた祭り写真のパネルに囲まれる=三田市藍本

 20代前半で写真を始めた。きっかけは、勤めていた三ツ星ベルト(神戸市長田区)の先輩に誘われたことだった。

 須磨浦公園であった撮影会に参加すると、モデルが見たことのないようなべっぴんさん。見とれていると、先輩がシャッタースピードや絞り、構図などをすべて指示してくれた。僕はシャッターを押すだけ。その写真が山陽電鉄主催のコンテストで入賞し、賞金が3千円だった。当時は質屋に通うほどお金に困ってたから、今でも忘れられんくらいうれしくてね。写真は楽しんで、楽して金もうけができる趣味なんやと思い、それならいっぺんやってみようと。

 神戸の写真家・前田章次さんに誘われて主宰するクラブで学ぶうちに、コンテストの虜(とりこ)になった。